皆さんおはようございます。いつもブログを見ていただきありがとうございます。
新潟市西区のビザ専門行政書士、Asocia行政書士法務事務所です。
日本の農業現場では、深刻な人手不足を背景に、特定技能や技能実習など外国人材の受入れが拡大しています。
その一方で、日本人・外国人を問わず「働く人の安全と保障」をどう確保するかは、農業経営者にとって避けられないテーマです。
2025年11月、厚生労働省が農林水産分野の一部に残っていた
「暫定任意適用事業」(=労災保険への加入が任意となる例外規定)を次期制度改正で廃止する方針を固めました。
このニュースは多くの農業関係者に衝撃を与えましたが、
ここには「誤解されやすいポイント」があります。
1.誤解が多い「特定技能を雇う農家は労災義務じゃなくなるの?」

結論から言うと——
特定技能の農業分野は、従来から労災保険加入が“義務(強制適用)”です。
つまり今回の制度改正があっても、
特定技能を受け入れる農業者の義務が増えるわけではありません。
■なぜ特定技能は例外対象外なのか?
労災保険法は以下のとおり規定します。
労働者を使用する事業は原則すべて労災保険の強制適用(労災保険法第3条)
農林水産業には一部例外として、
「家族経営+労働者5人未満」などの場合にのみ“暫定任意適用”が残っていたのですが、
外国人(特定技能・技能実習など)を雇う時点で
家族以外の労働者を使用する“事業”として扱われるため、必ず強制適用に切り替わるルールです。
したがって、
特定技能農業を受入れる事業者は、従来から例外の対象ではない=労災保険は必須
ということになります。
2.今回の「例外廃止」は誰に影響するのか?

結論
日本人アルバイトを時期限定で数名だけ雇っていた小規模な個人農家が影響を受ける。
これまで、
-
個人経営
-
常時使用する労働者が5人未満
-
林業の場合は年間延べ300人未満
などは、労災保険が「任意」(加入しなくても罰則なし)でした。
この例外規定が廃止されると、
今後は小規模農家でも労災加入が必要になる可能性が高いということです。
つまり今回の制度改正は、
“外国人雇用のある農家向け”ではなく、“日本人バイトのみの小規模農家向け”の制度整理
という位置づけです。
3.では「外国人を雇う農業者」は何をすべきか?

制度改正で義務が増えるわけではありませんが、行政書士としては次の3点が“より重要になる”と考えています。
① 労災保険加入の確認と証拠書類の整備
特定技能申請では、受入れ企業は
-
労災保険加入
-
社会保険加入
-
労働条件の明示
-
安全衛生の確保
が適正に行われているかを審査されます。
労災保険未加入は即・不許可リスクです。
② 外国人本人への安全管理教育の徹底
農作業は事故率が高く、特に外国人は
-
刈払機
-
トラクター
-
高所作業
-
暑熱環境
などでリスクが上昇します。
今回の制度改正は「保障の強化」を意図しており、今後は外国人への安全教育のレベルも問われると考えられます。
③ 労災発生時の手続きフロー整備
実際の現場では、「労災事故が起きたらどうすればいいか誰も知らない」
という農業者も多いのが実情です。
特定技能の場合、労災手続きが遅れると在留資格の更新にも影響が出かねません。
受入れ企業として、あらかじめフローを整えておくことが重要です。
4.外国人就労者にとってもメリットが大きい制度改正

今回の例外廃止は、外国人労働者にとっても次のようなメリットがあります。
■① 業種・地域による保障格差の解消
日本人アルバイトだけ労災未加入だった農家も加入するため、
「誰が働いても安全に保障される」環境が整う。
■② 地方農業における外国人定着の後押し
労災保険に確実に加入していることは、外国人材にとって安心材料となります。
■③「ブラック農家」排除の流れを加速
労災加入が事実上の最低ラインとなるため、法令遵守の意識が低い受入れ先が淘汰される効果もあります。
5.まとめ|制度改正の本質は「保障の平準化」。外国人雇用は従来どおり“労災必須”

今回の「暫定任意適用事業」廃止は、小規模農林水産事業者にも労災保険の網を広げる動きであり、特定技能農業を受け入れている企業には“従来どおりの義務”が続くのみです。
しかし、外国人雇用が農業の現場で進む中で、“保障の標準化”は外国人材の安心・定着にとって非常に重要です。
行政書士としては、単に「ビザが通るかどうか」だけでなく、受入れ企業の労働環境・保険体制の整備を支えることが、これからの外国人受入れの質を左右すると考えています。
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