ホテル清掃で相次ぐ不法就労助長。
背景と企業が取るべき対策を行政書士が解説
皆さんおはようございます。いつもブログを見ていただきありがとうございます。
新潟市西区のビザ専門行政書士、Asocia行政書士法務事務所です。
2025年11月、沖縄県名護市のホテル清掃現場で、不法在留中のベトナム人を雇用したとして会社経営者が逮捕されました。
本件はホテル・清掃業で近年増加する「不法就労」問題を象徴する事案です。
本記事では、行政書士として企業の外国人雇用を支援してきた立場から、
ホテル・清掃現場で不法就労が起きやすい構造と、企業が取るべき具体的対策
を解説します。
不法就労助長とは何か?雇用主が問われる罪と罰則

まず前提として、不法就労助長とは以下の行為です。
不法就労助長に該当する行為
-
不法就労状態の外国人を雇用する
-
不法就労を斡旋・紹介する
-
不法就労を容易にする(偽造在留カードの提供など)
罰則
入管法73条2項により、
5年以下の懲役または500万円以下の罰金、または併科。
特に企業は「知らなかった」では済まず、
“確認を怠った”こと自体が刑事責任の対象となる点が重要です。
ホテル・清掃業で不法就労が発生しやすい理由

今回の事案でも、ホテル清掃現場に不法在留者が入り込んでいました。
なぜホテル・清掃業でこうしたケースが頻発するのでしょうか。
1.多重下請け構造で本人確認が形骸化
ホテルが直接雇用していないケースが多く、
一次請負 → 二次請負 → 個人請負
という構造になりやすいため、
現場に誰が来ているのか管理できていない企業が多いのが実情です。
2. パート・日雇いが多く「在留カード確認が後回し」
繁忙期に日雇い要員を集める際、
・担当者が外国人雇用に慣れていない
・チェックリストがない
という理由で、在留カードの確認が十分に行われないまま採用されるケースがあります。
3. 偽造在留カードが流通している
近年、偽造カードの偽造精度が上がり、
肉眼では見破れないケースが増えています。
本来はアプリなどを使い、ICチップ読み取りで確認すべきですが、
企業の約7割が読み取りを実施していないと言われています(入管庁ヒアリングベース)。
今回の逮捕事案から見える「企業が犯しがちな3つのミス」

今回の名護市の事案は、ホテル業界の典型的な落とし穴を示しています。
1. 在留期間を「推測」で判断してしまう
「名札があった」「日本語が話せる」などの理由で、
在留期間の残存を確認しないケースが多いです。
2. 在留カードの本物確認(真偽確認)をしていない
偽造カードの可能性を考えず、
表面だけ見て採用してしまうケース。
3. 下請け会社に確認を丸投げしている
「元請けが管理しているはず」
「派遣会社が保証しているはず」
という“はず管理”がもっとも危険です。
企業責任は委託しても消えません。
では企業は何をすべきか?ホテル・清掃業が取るべき実務対策

行政書士として現場でよく指導するのは、
次の3点を「必須」と位置づけることです。
1. 在留カードのIC読み取りを必ず実施する
アプリ(入管庁公式)で読み取るだけで、
偽造カードのほとんどを排除できます。
【推奨】
・入管庁「在留カード等番号失効情報照会システム」
・在留カードリーダー(公式アプリ)
2. すべての外国人について“雇入れ前”に確認
以下を必ず取得します。
-
在留カード表裏
-
在留資格(例えば「特定技能」「技人国」など)
-
在留期限
-
就労制限の有無
-
学生の場合は資格外活動許可の確認
「翌日持ってきます」はNGです。
確認前に作業をさせた時点で“就労させた”ことになります。
3. 下請け・派遣業者と契約書で「確認義務」を明文化する
・在留カード確認の責任
・偽造が発覚した場合の損害賠償
・派遣元の許可番号の提示
を必須化することで、リスクを大幅に減らせます。
ホテル清掃現場での不法就労を未然に防ぐチェックリスト【保存版】

企業から最も要望が多い内容のため、簡易版を掲載します。
【採用前チェック】
□ 在留カードを原本で確認
□ ICチップを読み取り
□ 在留期限の残存確認
□ 在留資格が業務内容に適合しているか
□ 学生の場合は28時間ルールの説明
【現場管理】
□ 作業開始前に本人確認
□ 下請け・派遣会社の労働者リスト提出
□ 急な応援要員も必ず確認
□ 在留期限管理リストの作成
□ 更新時期を企業側でもアラート
【リスク発生時】
□ 偽造カード疑い時は即採用停止
□ 入管へ情報相談(匿名可能)
□ 派遣元と契約見直し
まとめ|ホテル・清掃業の不法就労は“構造的”。確認の仕組みがない企業は危険

今回の沖縄の事案は、
単なる個別事件ではなく、
ホテル・清掃業界で繰り返されている典型例です。
・在留カード確認の形骸化
・下請け構造
・日雇い採用
・偽造カードの流通
こうした条件が揃うと、不法就労は必ず発生します。
企業がすべきことは「担当者任せ」ではなく、
仕組みとして“確認プロセスを固定化する”ことです。
行政書士としては、企業の外国人雇用管理が法令に適合するよう、
チェックリストや契約書整備、研修などの支援も可能です。
不法就労助長は、知らずに行った場合でも逮捕・書類送検される重大リスク。
ぜひ今のうちに体制を見直してください。
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