「日本は移民を受け入れていない国だ」という言い方、相談現場でも時々耳にします。
ただ、その直後に出てくるのは、制度の話というより感情に近い言葉だったりします。「最近、増えすぎて怖い」「ルールが崩れる気がする」。
気持ちは分かる。分かるからこそ、私は一度、数字と定義に戻したくなるのです。
日本の在留外国人は、すでに「約400万人」の社会

まず押さえたいのは、いま日本に住んでいる外国人の規模です。出入国在留管理庁の統計(2025年6月末)では、在留外国人数は3,956,619人とされています(中長期在留者+特別永住者の合計)。
ここに「短期滞在(観光など)」は含まれません。つまり、生活者として地域にいる人の規模が、すでにこの数字です。
この時点で「移民政策がないから外国人がいない」というイメージは、現実とズレ始めます。
ここで注意。「永住型移民」=「永住者」ではない

ニュースや書籍で出てくる「永住型移民」という言葉、これがややこしい。
OECDの統計文脈でいう “permanent-type” は、日本の在留資格でいう「永住者」とイコールではありません。更新回数の法的上限がない在留資格での滞在など、制度設計上の区分を使って集計しています。結果として、一般にイメージされる「永住権を取った人」だけでなく、更新を重ねて長期に生活する就労者なども、統計の枠の中に入ってきます。
ここを混同すると、「永住者が急増している」みたいな誤読が起きる。実務では、この誤読がそのまま不安の燃料になります。
OECDの「永住型」流入は、日本も“上位グループ”にいる

OECD『International Migration Outlook 2025』の統計表(Table 1.1)を見ると、日本の「Permanent migration(standardised statistics)」は、2023年が163.1(千人)、2024年が177.1(千人)です。
この数字だけでも、「日本は移民ゼロに近い」という感覚とは噛み合いません。もちろん米国などとは桁が違います。ただ、先進国の中で“それなりの規模で受け入れている側”に、日本が入っていることは読み取れます。
ここで大事なのは、賛成か反対かより前に、「日本は何も受け入れていない」という前提が、データと合わないという点です。
「移民政策の不在」とは、制度よりも社会のほうかもしれない

制度はあります。在留資格も審査も、かなり細かい。
それでも「移民政策がない」と言われがちな理由は、生活の現場で“どう共に暮らすか”の設計が追いついていないからだと思います。言い換えると、手続はあるのに、物語とルールの共有が薄い。
たとえば、ゴミ出し、学校、病院、自治体窓口。日本側は「常識」で進むのに、外国人側は入口で迷子になりやすい。そこで摩擦が生まれ、摩擦が増えると、統計や定義よりも「最近の空気」が真実のように感じられてしまう。
この「空気」を放置すると、制度そのものの議論まで感情に飲まれます。近年、政府・与党が検討していると報じられる「社会包摂プログラム(仮称)」のような動きは、良くも悪くも、その“共有不足”を正面から扱おうとしている兆候だと見ています。
行政書士として、いま強く思うこと

不安があるなら、まず事実を置く。これは冷たさではなく、整えるための手順です。
数字を知ると、次の問いが見えてきます。
受け入れの規模は、もう無視できない。では、地域と企業と行政は、その規模に見合う「伝え方」「支え方」「ルール運用」を持っているのか。
この問いに答えるほうが、「受け入れ賛否」で殴り合うより、たぶん建設的です。
記事末尾まとめ

【結論】
日本は「移民を受け入れていない国」というより、すでに相当規模で外国人を受け入れている。問題は制度の有無より、社会側の理解と設計が追いついていない点にある。
【根拠】
・在留外国人数(2025年6月末)は3,956,619人(中長期在留者+特別永住者)。
・OECD統計(International Migration Outlook 2025)では、日本のPermanent migration(標準化統計)が2023年163.1千人、2024年177.1千人。
【注意点・例外】
・OECDの「永住型(permanent-type)」は、日本の在留資格「永住者」と同義ではない。統計上の区分と実務上の呼称がズレるため、読み違いに注意が必要。
・「ランキング何位か」は、年次・対象国・集計方法で変動し得るため、断定には元データの並び(全表)の確認が必要。
【出典】
・出入国在留管理庁「在留外国人統計(令和7年6月末)」関連資料(PDF)
・OECD, International Migration Outlook 2025, Table 1.1(Permanent migration)
・(参考)自治体国際化協会コラム「社会包摂プログラム」構想の解説
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