外免切替は、正直なところ「通りやすい制度」というイメージが先行していました。
ところが、2025年10月の運用見直し以降、地域によっては合格率が一気に落ちたと報じられています。静岡では、学科(知識確認)が2024年の93.3%から10月は36%台へ急落したという話まで出ました。現場の空気が変わった、と感じます。
ここで大事なのは、「外国人が運転すること」自体を問題にするのではなく、日本の道路環境に合わせた理解と技能を、どの水準で担保するのかという設計です。制度が“簡便”であることと、交通安全は相性がよくありません。
便利さが、いつの間にか社会コストに変わっていたのだと思います。
外国人が日本で運転する方法は3つある

警察庁の整理は明快で、日本で運転するには原則として、次のいずれかの免許類が必要です。
日本の運転免許証
ジュネーブ条約に基づく国際運転免許証
一部の国・地域(スイス、ドイツ、フランス、ベルギー、モナコ、台湾)の免許証+日本語翻訳文
そして、今回のテーマである「外免切替」は、外国免許を前提に日本の免許へ切り替えるルートです。観光客も使える“抜け道”的な印象で語られてきましたが、そこにメスが入った格好です。
2025年10月から何が変わったのか

変更点は大きく3つに分けて理解すると整理しやすいです。
1. 住所確認が厳格化された
警察庁通達では、免許取得時・記載事項変更時・更新時の住所確認を厳格化するとし、住民基本台帳法の適用を受ける外国人には、原則として在留カード等や住民票の写しでの確認を求める運用が示されています。さらに、観光等の短期滞在者は免許を取得できなくなる旨も明記されています。
東京都(警視庁)の案内でも、2025年10月1日の規則改正により手続内容が変更になったこと、住民票の写し等の提出が求められることが示されています。
2. 知識確認が「10問・7割」から「50問・9割」へ
通達本文に、質問形式を文章形式の50問とし、正解が45問未満の場合は一部免除を行わない(事実上不合格)という運用が明確に書かれています。
内閣官房の資料でも、イラスト問題の廃止、50問への増加、基準を90%以上へ引き上げと整理されています。
3. 技能確認(実技)も新規免許に近い目線へ
踏切の通過などの課題追加、採点の厳格化が示されています。ここは受験者本人よりも、採用側の“読み”に影響します。いままで「そのうち取れるでしょう」で回っていた業務設計が、崩れます。
合格率が落ちた結果、何が起きるか

報道ベースですが、静岡で合格率が急落したことが伝えられています。
この「合格率の低下」以上に効いてくるのが、取得までの時間です。
受験を繰り返し、教習所で対策講習を受ける流れが増えると、免許センター側も受験者側も“回転率”が落ちます。内閣官房資料が触れる背景も、まさに「基本的な交通ルールを理解していないまま取得したケースがあった」という問題意識です。
私の実務感覚で言うと、ここから先は外免切替を「手続」ではなく「資格取得プロジェクト」として扱う会社が強くなります。入社日、配置、業務範囲、教育コストをセットで組み直す必要が出てきます。
企業実務での影響:採用設計を変えないと揉める

運転が必要な職種は、思っている以上に多いです。配送や送迎だけではありません。営業、現場監督、保守点検、介護の訪問、地方の工場通勤。新潟のように車社会の地域では、免許は生活インフラに近い。
ここで起きがちなトラブルは、だいたい次の形です。
内定は出したが、免許が取れず運転業務に就けない
別業務に回すと、賃金や職務内容が当初とズレる
本人は焦り、会社も焦り、現場が疲弊する
対策としては、やることはシンプルです。
雇用契約・内定通知で「免許取得(外免切替合格)」を条件や配置要件として明確化する
入社時点で運転が必須なら、入社前から受験を開始させる設計にする
不合格期間の代替業務(同一賃金か、手当設計か)を事前に決めておく
このあたりは労務の領域に踏み込みます。専門家に確認が必要な場面もあります。ただ、決めずに走り出すと、後で必ず揉めます。
在留資格の観点で気をつけたいこと

行政書士として見ていて怖いのは、「運転できない期間」に合わせて、実態として従事する業務が変わり、当初想定した職務内容とズレていくケースです。
すぐに入管法違反になる、という単純な話ではありません。
ですが、職務内容の整合性は、在留資格手続では必ず見られる論点です。
特に、採用時の職務記述が「運転を前提」に組まれているのに、実態が長期間違う形で固定されると、更新や変更の局面で説明コストが増えます。
ここは会社側が、業務設計と記録の残し方を丁寧にしておくのが安全です。
【結論】

外免切替は2025年10月から、住所確認・知識確認・技能確認が一体で厳格化され、「短期滞在で取りやすい制度」から「交通安全を担保する試験」へ性格が変わった。採用や配置は、免許取得までの時間を前提に組み直すべき。
【根拠】
住所確認の厳格化、短期滞在者が取得できなくなる旨、知識確認50問・45問未満不合格、技能確認の課題追加等が警察庁通達および内閣官房資料に明記されている。
日本で運転できる免許類の整理は警察庁ページに基づく。
【注意点・例外】
都道府県警ごとに運用の細部や予約枠の状況が異なる
外交官等、例外的な取扱いが資料上示されている(該当可否は個別確認が必要)
本稿の合格率は報道に基づく。最新値や地域差は各警察の公表情報で確認が必要
【出典】
警察庁「外国の運転免許をお持ちの方」
警察庁通達「『外国免許関係事務取扱い要領』の改正について(令和7年9月11日)」
内閣官房(共生社会関係資料)「外免切替手続の見直し」
警視庁「外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切り替えるには」
静岡新聞DIGITAL(合格率急落の報道)
livedoorニュース(読売新聞オンライン配信記事のトピック)
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