在留資格申請の結果が来ない。入管に電話すれば進捗を教えてもらえる?
在留資格認定証明書の交付、在留期間更新、在留資格変更、永住許可。
申請後に連絡がない期間が続くと、「書類は止まっていないだろうか」「何か不足しているのではないか」と不安になるものです。
正直なところ、待っている方に「もう少しお待ちください」とお伝えするのは、行政書士としても心苦しい場面があります。
入社日、卒業後の進路、家族の来日、海外渡航など、審査結果は生活や事業の予定に直結するからです。
ただ、出入国在留管理庁は、個別申請の進捗について問い合わせを受けても回答できないとして、進捗確認を目的とする電話を控えるよう案内しています。問い合わせが集中し、電話がつながりにくくなるだけでなく、審査業務にも影響が生じているためです。
出入国在留管理庁「在留諸申請の進捗状況の確認について」
結果が出れば、窓口申請ではハガキなど、オンライン申請ではメールなどで通知されます。まずは、通知を待つことが基本となります。
平均審査処理期間は「自分の結果が出る日」ではない

入管庁は、全国の地方出入国在留管理官署における平均審査処理期間を公表しています。対象は、在留資格認定証明書交付申請、在留期間更新許可申請、在留資格変更許可申請、永住許可申請です。2024年10月許可分からは、四半期ごとではなく毎月公表されるようになりました。
出入国在留管理庁「在留審査処理期間」
2026年8月12日時点で最新の公表資料は、2026年5月許可分です。
たとえば「技術・人文知識・国際業務」は、在留資格認定証明書交付申請が平均62.9日、在留資格変更許可申請は審査終了まで38.5日、許可の告知まで48.8日でした。永住許可申請は、審査終了まで276.8日、許可の告知まで292.1日となっています。
出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)令和8年5月許可分」
数字だけを見ると、自分の申請日から平均日数を足して「この日には結果が出る」と考えたくなります。しかし、この読み方は正確ではありません。
公表値は、その月に許可された案件についての全国平均です。
不許可処分や取下げは含まれず、追加資料を求められてから提出するまでの日数は含まれます。
更新や変更の「処分までの日数」には、審査終了後、実際に許可の告知を受けるまでの期間も含まれます。
申請先、在留資格、申請時期、案件の内容によって差があるため、個別案件の予定日を示す数字ではありません。
平均を超えたからといって、直ちに不許可の兆候とも、審査が止まっているともいえません。この点は、特に誤解されやすいところです。
オンライン申請は「処理状況」を確認できる

オンライン申請の場合は、在留申請オンラインシステムの「申込内容照会」にある「処理状況」で、おおまかな段階を確認できます。出入国在留管理庁「オンラインでの申請手続に関するQ&A」
| 表示 | おおまかな意味 |
|---|---|
| 処理待ち | 申請後、システムの処理を待っている状態 |
| 申請完了 | 申請の受付が完了した状態 |
| 審査中 | 申請内容を審査している状態 |
| 返却中 | 追加資料を提出できる状態 |
| 発行待ち | 郵送受取の場合に、審査が終了し、在留カード等がまだ発行されていない状態 |
| 完了 | 受取方法に応じて、発行・送信の完了、または窓口受取に向けて審査が終了した状態 |
ここで注意したいのは、「申請完了」は許可されたという意味ではないことです。
また、操作マニュアルでは、在留諸申請について不許可の場合でも「完了」と表示されることがあるとされています。
表示だけで結論を決めつけず、審査完了メールや交付案内を必ず確認してください。
追加資料が必要な場合、現在のQ&Aでは処理状況が「返却中」と案内されています。
一方、入管庁の進捗確認ページには、添付資料欄に「追完待ち」と表示される場合があるとの記載もあります。いずれにしても、メールの依頼内容と提出期限を確認し、速やかに対応することが大切です。
なお、入管庁の進捗確認ページには操作マニュアルの59~63ページを参照するよう記載されていますが、2026年8月12日時点でリンクされている第1.01版では、「申請状況を確認する」は117ページ以降です。
マニュアルの改訂によりページ番号が変わることがあるため、目次から該当項目を探す方が確実です。出入国在留管理庁「在留申請オンラインシステム操作マニュアル」
電話をする前に確認しておきたいこと

結果が遅いと感じたときは、まず次の点を確認します。
・申請受付番号が記載されたメールや受付票があるか
・オンラインシステムの処理状況が変わっていないか
・迷惑メールフォルダを含め、追加資料や審査完了の通知が届いていないか
・参照している平均期間が、同じ在留資格、同じ申請種別のものか
・申請後に勤務先、住所、婚姻状況などの重要な事情変更がないか
単なる進捗確認とは別に、入管から届いた連絡への対応、システム上の不具合、申請後の重要な事情変更などは、放置せずに確認が必要です。
何を問い合わせたいのかを整理し、審査の順番だけを尋ねる電話と区別する必要があります。
待つ時間も申請実務の一部です

在留申請は、提出した日に仕事が終わる手続ではありません。
申請後のメール管理、追加資料への対応、在留期限や入社予定日の確認まで含めて、一つの手続です。
平均審査処理期間は便利な目安ですが、未来の結果を約束するカレンダーではありません。
だからこそ、在留期限や入社日ぎりぎりではなく、申請可能な時期に入ったら早めに準備することが重要です。
申請から相当期間が経過している場合や、就職、出国、家族の来日など今後の予定に影響がある場合は、個別事情により対応が異なります。
専門家に申請内容と現在の状況を確認してもらうことをおすすめします。
記事末尾の整理
【結論】
個別の在留申請について、審査の進捗だけを電話で問い合わせても、入管から回答を得ることはできません。窓口申請はハガキ等、オンライン申請はメールとシステム表示を確認し、平均審査処理期間はあくまで参考値として利用します。
【根拠】
・入管庁は、進捗照会の集中が審査業務に影響しているとして、進捗確認を目的とする電話を控えるよう案内しています。
・平均審査処理期間は、全国の許可案件を対象とする過去の平均値であり、個別案件の処分予定日ではありません。
・オンライン申請の処理状況は、「申込内容照会」で確認できます。
【注意点・例外】
平均値には不許可や取下げが含まれません。追加資料の提出待ち期間は含まれます。「申請完了」は許可を意味せず、「完了」表示だけで結果を断定できない場合があります。重要な事情変更、追加資料の依頼、通知やシステムの不具合は、単なる進捗照会と分けて対応する必要があります。個別事情により判断が分かれるため、専門家への確認が必要です。
【出典】
一次情報
・出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)令和8年5月許可分」
・出入国在留管理庁「オンラインでの申請手続に関するQ&A」(令和8年6月時点)
・出入国在留管理庁「在留申請オンラインシステム操作マニュアル」
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