皆さんおはようございます!
新潟市のビザ専門行政書士事務所、Asocia行政書士法務事務所です。
日本人の配偶者等の在留資格が不許可になる理由とは?
日本人と結婚した外国人が「日本人の配偶者等」の在留資格を取得することは、原則として可能ですが、申請すれば必ず許可されるわけではありません。
実際には、不許可になるケースも少なくなく、その理由を知らずに申請してしまうと、想定外の結果になってしまうこともあります。
今回は、行政書士目線で「日本人の配偶者等」の在留資格が不許可になる主な理由と、適切な対策について解説します。
1. 婚姻の実態が疑われる(偽装結婚)
最も大きな不許可理由の一つが、婚姻の実態がないと判断されるケースです。
日本の入管は「単に法律上結婚しているだけではなく、夫婦として実態があるか」を厳しく審査します。
具体的な例
- 交際期間が極端に短い(出会ってすぐに結婚)
- 相手のことをよく知らない(配偶者の職業や家族構成を説明できない)
- 結婚後、ほとんど一緒に生活していない
- 結婚を仲介した第三者がブローカー的な存在である
- 歳の差が開き過ぎている
対策
- 交際歴や結婚に至った経緯を詳細に説明できるようにする。
- 写真やLINE・メールの履歴など、結婚前からの交流記録を提出する。
- 同居の実態を示すため、住民票や家賃契約書、家族との交流記録などを準備する。
2. 生計維持能力が不十分
配偶者の経済力が不安定で、外国人配偶者の生活が成り立たないと判断されると、不許可になることがあります。
具体的な例
- 日本人配偶者が無職または収入が極端に少ない
良く、「年収はいくらあればいいですか?」という質問を頂きますが、その方の状況により違ってくる場合がありますので、詳細はご相談ください。 - 借金、税金や国民年金などの滞納がある
借金がある場合や、税金、国民年金を滞納している場合には、その方が国益に反すると入管は判断するので、借金、税金や国民年金の滞納はしないでください。 - 扶養能力がないと判断される(生活保護受給中など)
扶養者である日本人の配偶者等が生活保護を受けている場合には、扶養する能力がないと判断される可能性があるので、その場合には、専門家である行政書士にご相談をオススメします。
対策
- 日本人配偶者の安定した収入を証明するため、給与明細や源泉徴収票を提出する。
- 必要に応じて、親族からの経済的支援を示す書類を準備する。
- 配偶者の税金や社会保険料の滞納がないことを確認する。
3. 過去の在留歴や法令違反
申請者(外国人配偶者)の過去の在留状況や法令違反が影響する場合もあります。
具体的な例
- 過去に不法滞在(オーバーステイ)をしたことがある
外国人の夫や妻に過去に不法滞在の経歴がある場合にはご注意ください。
不法滞在にて日本から退去強制手続きを行われた経歴のある方は5年間日本に入国できません。
過去の経歴は確認するようにしましょう。 - 不法就労の履歴がある
上記と同様に不法就労の経歴がある場合にも、この事がマイナスの判断材料となりえます。
ご本人の情報をよく精査して慎重に申請を行う必要があります。 - 以前に入国拒否歴がある
- 過去に他の在留資格で虚偽申請をしたことがある
- 飲酒運転のような重大な交通違反を犯している
上記同様に、過去日本に在留していた際の違反事項はマイナスの材料になります。
本人とよく相談し、専門の行政書士と相談の上で申請を行うことをオススメします。
対策
- 過去の違反歴がある場合、正直に申告し、反省の意思を示す。
- 再申請の際には、在留状況を改善し、適法な状態で申請する。
- 法令違反の影響を軽減するために、行政書士に相談し、適切な申請を行う。
4. 提出書類の不備・矛盾
書類の不備や内容の矛盾があると、入管は「信頼できない申請」と判断し、不許可にすることがあります。
具体的な例
- 申請書類の記載内容に矛盾がある(婚姻の経緯や交際期間の説明が異なる)
日本人の配偶者等のビザには、申請書の他に、質問書という書類を提出する必要があります。そこに記載した内容と、公に証明する書類(婚姻証明書など)に記載されている情報と齟齬があった場合には、信頼できないと判断される場合があります。
申請書や質問書など入管へ提出する書類に間違いがないか良く確認しましょう!
- 必要書類が不足している(戸籍謄本、婚姻証明書、住民票など)
入管のHP上に記載されている必要書類は必ず提出するようにしてください。
少しでも漏れがあった場合には、それが原因で不許可になる可能性があります。
- 写真や証拠資料が極端に少ない
必要書類の中に、夫婦が写っている写真を求めれますが、交際してる時から二人の写真をこまめに残しておくことをオススメします。
また、夫婦間のやり取りを行なったSNSの記録も大事になります。
対策
- 申請前に書類の内容をよく確認し、矛盾がないかチェックする。
- 事前に行政書士などの専門家に相談し、必要書類を整える。
- 入管の審査官が納得できるような客観的証拠を用意する。
5. 日常会話が困難(意思疎通の問題)
夫婦間で意思疎通ができていない場合、「実態のない結婚」と判断される可能性があります。
具体的な例
- お互いの言葉が理解できない(日本語・母国語どちらも不十分)
お互いでコミュニケーションが取れないと判断された場合には、夫婦生活が正常に営めていないと見做されてしまう可能性があります。
お互いのコミュニケーションが取れる言語を説明できるようにしましょう。
- 面接で配偶者の基本情報を答えられない
当事務所における申請の際にあったケースですが、入管職員から電話が来る場合があります。
その際に、外国人である配偶者が現在住んでいる場所の情報(例えば、玄関の場所など)を聞いてきた際に答えられない。といった場合には偽装結婚を疑われる場合がありますので、気を付けてください。
対策
- 普段から日常会話をする習慣をつけ、相手のことをよく知る。
- 面接を想定して、相手の職業や趣味、家族構成などを整理しておく。
- 結婚生活のエピソードを話せるように準備する。
まとめ
「日本人の配偶者等」の在留資格申請は、単に結婚したという事実だけでは許可されません。
婚姻の実態や生活基盤、法令順守などが総合的に判断されます。
不許可にならないためには、
- 婚姻の実態を証明する書類を整える
- 経済的な安定性を確保する
- 過去の在留歴や法令遵守を意識する
- 申請書類の矛盾をなくす
- 夫婦間の意思疎通を大切にする
これらを意識して、慎重に準備することが重要です。
もし、申請に不安がある場合や過去に不許可になった経験がある場合は、行政書士に相談することで、適切な対策を講じることができます。
適正な手続きを行い、日本での安定した結婚生活を送るために、しっかりと準備を進めていきましょう。
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以上、新潟市のビザ専門行政書士事務所、Asocia行政書士法務事務所でした。
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