外国免許切替制度に厳格化の動き|逆走事故を契機に見直しへ
皆さんおはようございます!
新潟市のビザ専門行政書士事務所、Asocia行政書士法務事務所です。
先日、胸が痛むニュースが飛び込んできました。
三重県で発生したペルー国籍の外国人による高速道路での逆走事故。
複数台を巻き込む大惨事となり、お亡くなりになられた方もいらっしゃるとのこと、心よりご冥福をお祈りいたします。
この痛ましい事故を契機に、外国免許切替(外免切替)制度のあり方が改めて問われることになりました。
今回はこの制度の現状と問題点、そして私たち行政書士が果たすべき役割について、私なりの考えをお伝えしたいと思います。
外免切替制度とは? その光と影
「外国で取得した運転免許を、日本でスムーズに使えるようにする」。
外免切替制度は、グローバル化が進む現代において、国際的な往来を円滑にするための合理的な制度です。具体的には、以下の2つの試験をクリアすることで、日本の運転免許への切り替えが可能です。
- 技能確認: 試験官が同乗し、実際の運転技能を評価します。
- 知識確認: 日本の交通ルールに関する10問の○×問題に答えます。
近年、この制度の利用者は増加の一途をたどっています。
2023年には三重県だけで1610人もの方がこの制度を利用し、その9割以上が外国人だったという数字は、制度の需要の高さを物語っています。
しかし、その一方で、今回のような悲劇が起きてしまった。制度の「光」の側面だけでなく、「影」の部分にも目を向ける必要があります。
浮き彫りになった制度上の課題
今回の事故で浮き彫りになったのは、主に以下の2点です。
- ホテルなど一時滞在先での免許取得: 短期滞在者が、実質的に日本に生活の拠点がないにも関わらず免許を取得できてしまう現状。
- 簡易的な知識確認: わずか10問の○×問題、しかも7問正解で合格(合格率約91%)という現状。
統計的には、無作為に答えても約17%の確率で合格してしまうという指摘もあり、これでは日本の交通ルールへの理解度を測るにはあまりにも不十分と言わざるを得ません。
警察庁が検討中の厳格化案
この事態を受け、警察庁は制度の見直しに着手しました。
検討されているのは、主に以下の点です。
- 住所要件の厳格化: 原則として住民票の写しの提出を義務付ける方針です。
これにより、短期滞在者による安易な免許取得を実質的に制限する狙いがあります。 - 知識確認の再構成: 単純な○×形式ではなく、より日本の交通法規への理解度を深く問う内容へと見直されるでしょう。
日本人が受ける学科試験(100問中90点以上が合格)とのギャップを是正し、真に日本の交通ルールを理解しているかが問われることになります。
これは当然の方向性であり、事故の再発防止のためにも必要な措置だと考えています。
行政書士として、私たちにできること
私たち行政書士は、この制度の見直しに対し、どのように関わっていくべきでしょうか。
- 外国人クライアントへの正しい交通法規教育のサポート: 制度が変わる・変わらないにかかわらず、日本の交通ルールを正確に理解し、安全運転を徹底してもらうためのサポートは、我々の重要な役割です。必要であれば、関連機関と連携し、より実践的な交通安全教育の機会を提供することも考えられます。
- 在留資格や短期滞在者の法的限界についての助言: 安易な制度利用を助長しないよう、在留資格の要件や短期滞在者が日本で行えることの法的範囲について、正確な情報を提供し、理解を促すことが求められます。
- 不正申請や制度の抜け道的利用の防止啓発: 制度を悪用しようとする動きがあれば、それを未然に防ぐための啓発活動も重要です。法の専門家として、常に公正な利用を促していく必要があります。
- 外免切替希望者への最新情報の共有: 制度が変更される場合、その影響を最も受けるのは、これから申請を考えている外国人の方々です。混乱が生じないよう、常に最新の情報を把握し、正確かつ迅速に提供していく必要があります。
法の「架け橋」として、信頼ある社会のために
外免切替制度は、真面目に日本で生活しようと努力している外国人の方々にとっては、非常に有益で必要な制度です。
しかし、その一方で、制度の不備が命に関わる重大な事故に繋がってしまうという現実も目の当たりにしました。
私たちが目指すべきは、真に安全で、かつ公平な社会です。そのために、私たち行政書士は、外国人と日本社会をつなぐ「法の架け橋」としての役割を、これまで以上に強く意識していかなければなりません。
今回の制度見直しは、その「架け橋」をより強固なものにするための、大きな一歩となるでしょう。これからも、皆様に寄り添いながら、信頼される行政書士として職務に励んでまいります。
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