「外国人の犯罪率は日本人の1.72倍」は、本当に“事実”なのか

11月、参議院内閣委員会で警察庁が示した「外国人の犯罪率は日本人の1.72倍」という数字が、SNSやコメント欄で一気に拡散しました。
行政書士として日々外国人の在留や就労の現場に立っている身として、この手の数字が一人歩きする状況には、どうしても引っかかりを覚えます。
今回取り上げるのは、弁護士ドットコムニュースに掲載された龍谷大学・津島昌寛教授による詳細な統計分析です。結論から言えば、「1.72倍」という数字自体は計算としては成立しているものの、統計の前提条件を変えると見え方は大きく変わる、という内容でした。
「1.72倍」はどのように算出されたのか

警察庁の答弁で用いられた「犯罪率」とは、犯罪発生率ではなく検挙人口比です。
つまり、
検挙された人数 ÷ 母集団の人口
という計算です。
ここでの「外国人」は在留外国人(中長期在留者+永住者)に限定され、観光客は含まれていません。また、入管法違反を除いた刑法犯・特別法犯が対象です。
この条件で計算すると、確かに外国人の検挙人口比は日本人より高くなり、「約1.72倍」という数字が導かれます。
ここまでは、数字としては間違いではありません。
見落とされがちな「年齢」と「性別」という前提

問題はその先です。
在留外国人の人口構成を見ると、20代・30代の若年男性が大きな割合を占めています。一方、日本人全体は高齢層が厚い構成です。
犯罪学では、若年男性が多くの犯罪類型で検挙率が高いことは、ほぼ共通認識です。
つまり、人口構成が違う集団同士を、そのまま比べてよいのかという根本的な問題があります。
津島教授はこの点を踏まえ、日本人側の年齢・性別構成を外国人に合わせる「調整」を行った上で、再計算をしています。
性別・年齢を調整すると、数字はどう変わるのか

分析対象を刑法犯に限定し、性別・年齢構成を調整した結果は次のとおりです。
・刑法犯全体
外国人:日本人の 約1.36倍
・凶悪犯(殺人・強盗など)
外国人:日本人の 約1.30倍
「1.72倍」と比べると、印象はかなり変わります。
それでも差は残りますが、“外国人だから犯罪が多い”と短絡的に言えるほどの差ではない、というのが冷静な読み取りでしょう。
行政書士として現場で感じる違和感

実務の現場では、「外国人」という言葉があまりにも雑に使われがちです。
留学生、技能実習生、特定技能、永住者、日本人配偶者等――背景も生活基盤もまったく異なります。
在留資格別・国籍別の犯罪統計がほとんど公開されていない現状で、「外国人犯罪」という一括りの議論が広がること自体、制度設計としても危うさを感じます。
共生社会を本気で考えるのであれば、感情論ではなく、より細かく、検証可能なデータが必要です。
今後、何が求められるのか

津島教授も指摘しているとおり、現在の公的統計には明確な限界があります。
警察庁には、国籍別・在留資格別・罪種別といった、もう一段踏み込んだ統計の整備と継続的な公開が求められます。
外国人受け入れは、すでに「是か非か」の段階を超えています。
治安の確保と共生社会の実現、その両立のためには、数字の“使い方”こそが問われているように思います。
【結論】

「1.72倍」という数字自体は計算上成立するが、性別・年齢を考慮すると差は縮小し、単純な比較は適切ではない。
【根拠】
・警察庁答弁データ
・弁護士ドットコムニュース(津島昌寛・龍谷大学教授)による統計分析
【注意点・例外】
・検挙人口比は犯罪発生率ではない
・在留資格別・国籍別データは未整備
・単年(令和6年)データに基づく推定である
【出典】
・弁護士ドットコムニュース
・警察庁 犯罪統計資料
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