光が丘団地の話を読むたびに、胸の奥が少しざわつく。
空室が増えた団地に外国人の入居が相次ぎ、近隣の小学校では外国籍の児童がこの5年で倍増。日本語が十分に理解できない子どもが増え、校長が「増加スピードに対応が追いつかない」と訴える。現場は、もう「努力」だけで埋められる段階を過ぎているのだと思う。
記事の中で印象的だったのは、10歳の女の子が「少しずつ話せるようになって、友達と遊べるようになって楽しい」と笑う場面だ。
この一文だけで、学校が担っているのが「言語の補習」ではなく、生活そのものの受け皿であることが伝わってくる。
ただ、その受け皿は無限ではない。
日本語指導が必要な児童生徒は、2023年度の調査で69,123人。10年規模でみても増加基調がはっきりしていて、しかも地域に「散らばる」傾向が強い。
かつては特定地域の「集住」に支援を集中させればよかったものが、今は「どの自治体にも起こり得る」問題になりつつある。これは、現場にとって難易度が一段上がる。
そもそも「外国籍の子」は学校に通うのか

制度の前提を、いちど丁寧に置いておきたい。
外国籍の子どもは、日本の義務教育の「対象外」と整理される一方で、保護者が希望すれば公立小中学校は無償で受け入れる運用が確立している。自治体もその前提で案内を出している。
つまり、学校は「来てもいいよ」ではなく、実質的に「来る前提で備える」段階に入っている。
この点は、入管実務ともつながる。
就労系の在留資格や家族滞在で生活基盤が整えば、子どもの就学は自然に発生する。企業側が「在留資格の手続が終わったら採用完了」と考えるほど、現場では齟齬が出やすい。
定着は、学校と地域の受入れで決まる場面が多い。
日本語「個別」指導が増えるほど、学校は苦しくなる

記事の学校では、日本語が十分でない児童に対して、週1〜3時間の個別指導や外部講師による支援を組み合わせている。
ここで見落とされがちなのが、子どもたちの日本語レベルは揃っていないことだ。学年も違う。来日直後の「生活日本語」段階の子もいれば、会話はできるが教科学習の語彙が足りない子もいる。
結局、同じ「日本語支援」と言っても、オーダーメイドに近づく。
すると、時間も人も吸い込まれていく。
国も手を打っていないわけではない。
文科省は日本語指導担当教員の配置を進め、目安として「日本語指導が必要な児童生徒18人に対し教員1人」を標準とする方針を掲げてきた。
ただ、現場感覚としては、数字の「標準」を達成してもなお足りない学校は出る。散在地域では移動・調整コストが増え、急な転入に即応しにくい。ここが、今回の光が丘の「追いつかない」という言葉の正体だと思う。
「団地」と「学校」はセットで考えないといけない

高齢化で空室が増え、外国人が入居し、子どもが転入する。
この流れ自体は、特別な話ではなくなるはずだ。団地は生活インフラがまとまっていて、家族世帯にとって選択肢になりやすい。学校も近い。
だからこそ、住宅政策と教育政策が別々に走ると、学校だけが最後にしわ寄せを受ける。
行政書士として相談を受けていると、家族帯同の計画に「就学」の具体が入っていないケースがある。
住まいが決まって、在留カードが出て、さて学校は…となって初めて、手続だけではない壁に気づく。通訳、学用品、学級の理解、PTA、行事。ここは、制度の説明だけでは越えられない。
私見:国の方針は「現場任せ」を卒業する段階に来ている

文科省には「受入れの手引き」など蓄積がある。
ただ、問題は「知識」ではなく「実装」だ。自治体によって、予算も人材も、外部資源も違う。急増局面では、先行自治体の成功モデルを移植するだけでは追いつかない。
私が現場で有効だと感じるのは、次のような発想だ。
初期対応を学校単体に背負わせない。転入が増える区域では、教育委員会が入口のトリアージ(日本語力の把握、保護者への案内、支援計画の整理)を仕組みにする。
外部委託は使う。ただし「丸投げ」しない。学校が学級経営の主導権を持ち、外部支援はチームの一員として位置づける。
企業も巻き込む。外国人材を雇用する企業は、採用時点から「家族の就学・生活支援」を就労定着の要件として見てほしい。
これは福利厚生ではなく、コンプライアンスと生産性の問題でもある。
共生は、だいたい教室から始まる。
教室が折れると、地域全体の空気が硬くなる。逆に、教室が踏ん張れると、子どもは驚くほど早く馴染んでいく。あの女の子の笑顔の裏側に、何人分もの調整と工夫がある。そこを、社会がきちんと見に行くべきだと思う。
結論

外国人家族の定住が進む局面では、日本語指導は「学校の努力」では吸収しきれない。住宅・教育・雇用をつないだ体制設計が必要。
根拠
日本語指導が必要な児童生徒は2023年度調査で69,123人と過去最多。教員配置の標準(18人に1人)など国の方針はあるが、散在化と急増により現場負荷が高まっている。
注意点・例外
外国籍児童は義務教育の「対象外」という整理があるため、就学の扱いは自治体案内や家庭状況により差が出る。実務上は、教育委員会・学校の運用確認が必要。
地域事情によって最適解が異なるため、個別ケースは専門家に確認が必要。
出典
読売新聞オンライン(Yahoo転載記事の内容に基づく)
文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(令和5年度)」
文部科学省「外国人児童生徒受入れの手引き」
文部科学省(報告書)日本語指導担当教員の配置標準(18人に1人)
東京都教育委員会 公立小中学校への外国人の就学案内
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