宮城の外国人労働者数が「過去最多」。
数字だけ見ると景気のいい話に見えます。ところが中身を読むと、空気は少し違う。
増えているのに、勢いが落ちている。
宮城労働局の公表では、2025年10月末時点の県内外国人労働者数は20,234人。
前年同期比で3.5%増です。事業所数も3,405で4.2%増。
どちらも過去最高。
ここまでは明るい。
ただ、国籍別の上位を見ると、ベトナム4,312人が11.5%減、ネパール3,263人が6.0%減。
主力が減っている。代わりにインドネシアが2,908人で31.8%増と大きく伸びています。
この「主力が減って、別の国が伸びる」という現象、実務感覚としてはわりと怖いんです。
企業側の体感は「急に採れなくなった」「紹介が止まった」「学校ルートが細った」に近い。
数字は増えているのに、採用難はむしろ強くなる。
1 ベトナム・ネパールが減った理由は、円安だけではない

円安で日本の稼ぎが魅力的に見えにくい、という説明は分かりやすい。
実際にそうした声は現場でも耳にします。
でも、宮城のデータにはもう一つヒントがある。資格外活動が5,508人で8.8%減。
留学生アルバイトが目に見えて減っています。
留学生が減ると、次の2つが連動して崩れます。
まず、工場や外食など「短時間の人手」を埋めていた層が薄くなる。もう一つは、留学から就職へという自然な導線が細る。特にネパールは、留学生→資格外活動→就職というルートに依存していた地域が多い印象があり、ここが詰まると一気に数字に出ます。
つまり、「国籍の減少」は国の景気や為替だけでなく、地域の雇用の仕組みの変化でも起きる。
ここを読み違えると、採用計画が外れます。
2 特定技能が伸びることの意味:人手不足の“質”が変わる

宮城では在留資格別で「専門的・技術的分野の在留資格」が5,915人で最多、22.7%増。
その内訳として特定技能が2,652人で48.5%増。伸び方が別格です。
これを「良いこと」と言い切るのは早いですが、少なくとも現場は次の局面に入っています。
留学生アルバイトの穴埋めを、特定技能が一部で代替し始めた。
すると、これまでアルバイト前提で回していた現場が、フルタイム前提の設計に変わっていく。
採用担当の仕事も変わります。定着支援、生活支援、日本語、評価試験、転職リスクの管理。
ここをやらないと、せっかく採っても抜けます。
制度面でも、特定技能は出入国在留管理庁が制度情報を継続的に更新しています。支援の実施方法(面談など)もルールが細かい。登録支援機関や受入企業は「知らなかった」が致命傷になりやすい領域です。
3 「増えているのに伸びない」県は、獲得競争の影響を受けやすい
全国では2025年10月末時点の外国人労働者数が2,571,037人で前年比11.7%増。
受入れ自体は拡大基調です。
その中で宮城の3.5%は、相対的に伸びが小さい。
これは宮城が悪い、という話ではなく、全国で取り合いが激化しているサインにも見えます。
地方の企業から相談を受けていて感じるのは、求人広告や紹介だけではもう追いつかない、という現実です。
採用はできても、在留手続の理解不足で更新や変更の段階で躓く。配属先の業務が在留資格とズレる。支援が形骸化してトラブルになる。
結果として「辞める」「更新が通らない」「監督が入る」。こういう事故が、採用難をさらに深くします。
4 行政書士としての提案:採用より先に“設計図”を作る

私の実務感覚では、いま必要なのは「採用人数」より「採用後の設計」です。
特定技能が増える局面ほど、ここが効いてきます。
最低限、次の順番は外せません。
業務内容を棚卸しして、在留資格の適合性を先に確認する
支援体制を社内・外部で分けて、責任の所在を明確にする
更新・変更のスケジュールを採用計画に織り込む
当たり前に見えるのに、忙しい現場ほど飛ばされる。だから事故が起きる。
制度は人を守るためにあるはずなのに、手順を間違えると人を傷つけます。
【結論】
宮城は外国人労働者数が過去最多でも、ベトナム・ネパールの減少と留学生アルバイト減により、増加の勢いが鈍っている。
特定技能の伸長は「人手不足の質」を変えるため、採用後の制度設計と定着支援が勝負になる。
【根拠】
宮城労働局公表:外国人労働者数20,234人(前年比3.5%増)、ベトナム・ネパールは減少、特定技能は48.5%増。
全国の厚労省公表:外国人労働者数2,571,037人(前年比11.7%増)。
【注意点・例外】
本データは「外国人雇用状況届出」(事業主の届出)を集計したもので、就労実態の全てを完全に表すものではない。
国籍別の増減理由は複合的で、為替・母国経済・留学動向・地域産業構造などが絡むため、個別の業界や企業に当てはめる際は追加検証が必要。推測で判断しないほうが安全。
【出典】
宮城労働局「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」
厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」
出入国在留管理庁「特定技能制度」
—————————————————————————————————————————————-
特定技能ビザをはじめとする各種ビザ・在留資格のご相談や代行申請はホームページのお問い合わせフォームをはじめ、お電話・LINE・Facebook・Instagramからもお問い合わせが可能です。
また、当事務所のYouTubeチャンネル「ビザ新潟ちゃんねる」も更新中です。興味のある方はYouTubeもぜひのぞいてみてください。
ビザ新潟ちゃんねる
以上、新潟市のビザ専門行政書士事務所、Asocia行政書士法務事務所でした。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
新潟のビザ・入管業務のことならお任せ下さい。
ビザの相談・申請代行専門
Asocia行政書士法務事務所
新潟県初の登録支援機関(19登-000085)
代表行政書士 播磨 史雄
住所:新潟市西区平島2丁目13-11 2F
℡:025-201-7514
mail:info@fumio-h-office.com
総合ホームページ:https://fumio-h-office.com/
新潟ビザ相談センター:https://visa-asocia.com/
新潟県お酒の販売許可申請代行センター:https://www.sakemenkyo.com/
一般社団法人設立専門ページ:https://niigata-syadan.com
新潟成年後見相談センター:http://www.niigata-seinenkouken.com/
LINEからの相談は『24時間365日』受け付けています。
対応エリア
全国対応
新潟県全域対応可能(新潟市、長岡市、三条市、柏崎市、新発田市、小千谷市、加茂市、十日町市、見附市、村上市、燕市、糸魚川市、妙高市、五泉市、上越市、阿賀野市、佐渡市、魚沼市、南魚沼市、胎内市、聖籠町、弥彦村、田上町、阿賀町、出雲崎町、湯沢町、刈羽村、関川村、粟島浦村、津南町)ビザ新潟
福島県全域対応可能(福島市、会津若松市、郡山市、いわき市、白河市、須賀川市、喜多方市、相馬市、二本松市、田村市、南相馬市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村、鏡石町、天栄村、下郷町、檜枝岐村、只見町、南会津町、北塩原村、西会津町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、湯川村、柳津町、三島町、金山町、昭和村、会津美里町、西郷村、泉崎村、中島村、矢吹町、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町、新地町、飯舘村、大玉村、天栄村、檜枝岐村、只見町、南会津町、北塩原村、西会津町、磐梯町、猪苗代町、湯川村、柳津町、三島町、金山町、昭和村、飯舘村)ビザ福島
山形県全域対応可能(山形市、米沢市、鶴岡市、酒田市、新庄市、寒河江市、上山市、村山市、長井市、天童市、東根市、尾花沢市、南陽市、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町、金山町、最上町、舟形町、真室川町、大蔵村、鮭川村、戸沢村、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町、大蔵村、鮭川村、戸沢村)ビザ山形
上記エリア以外でも当事務所はオンライン申請に対応しております。
面談もZoomでの対応可能です。
LINEからの相談は『24時間365日』受け付けています。
友達追加してお気軽にご相談ください。
