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TOP > コラム > 1歳以上16歳未満も顔写真が必要に?新様式の在留カード実務を行政書士が解説

1歳以上16歳未満も顔写真が必要に?新様式の在留カード実務を行政書士が解説

2026.05.23
コラム在留カード外国人支援法改正
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令和8年6月14日から、在留カード等の様式が変わります

令和8年6月14日、出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律、令和6年法律第59号が施行されます。

これにより、在留カードと特別永住者証明書の様式が新しくなります。今回、実務上とくに注意したいのは、1歳以上16歳未満の方について、新たに在留カード等に顔写真が表示されるようになる点です。

これまでは、16歳未満の方については顔写真の提出が不要とされる場面がありました。そのため、学校や保護者、申請を扱う行政書士事務所の現場でも、「子どもの申請だから写真はいらない」という感覚が比較的定着していたと思います。

しかし、令和8年6月14日以降に交付される新様式の在留カード等では、1歳以上16歳未満の方も顔写真表示の対象になります。

ここで大事なのは、申請日ではなく、カードの交付日との関係で実務対応が変わる可能性があるという点です。

なぜ施行日前なのに顔写真を求められることがあるのか

出入国在留管理庁の案内では、令和8年6月14日より前に申請した場合、またはすでに申請済みの場合であっても、同日以降に在留カードが交付される見込みの1歳以上16歳未満の方については、任意で顔写真の提出を求める場合があるとされています。

ここは、申請者側から見ると少しわかりにくいところです。

「まだ施行日前なのに、なぜ写真が必要なのか」と感じる方もいるでしょう。実務的には、申請を受け付けた日が施行日前であっても、審査が終わり、新しい在留カードが実際に交付される日が令和8年6月14日以降になる場合、新様式のカードが交付される可能性があります。

そのため、入管側としては、カード発行の段階で顔写真が必要になることを見越して、あらかじめ写真の提出を求めることがある、という理解になります。

行政書士の現場感覚で言えば、これは補正対応を減らすためにも重要です。

写真が必要になってから慌てて保護者に連絡し、子どもの写真を撮影してもらい、データを整えて再提出するとなると、申請全体の流れが止まります。特に、在留期限が近い案件では、小さな資料不足が大きなストレスになります。

窓口申請の場合の注意点

地方出入国在留管理官署の窓口で申請する場合、令和8年6月14日より前の申請であっても、同日以降に在留カードが交付される見込みの1歳以上16歳未満の方については、任意で顔写真の提出を求められる場合があります。

ここでいう「任意」は、提出しなくても絶対に不利益がないという意味で軽く考えない方がよいと感じます。

もちろん、制度上の表現としては任意提出です。ただ、実際に新様式のカード交付が見込まれるのであれば、顔写真が必要になる可能性は高い。そうであれば、申請時点で準備しておく方が、申請者にとっても、入管にとってもスムーズです。

特に家族滞在、永住者の配偶者等、定住者、日本人の配偶者等など、子どもの在留カード交付を伴う申請では、事前に「1歳以上の子どもについては写真が必要になるかもしれない」と案内しておくべきです。

オンライン申請では「顔写真欄」ではなく「資料添付欄」に注意

在留申請オンラインシステムを利用する場合は、さらに注意が必要です。

現行のオンラインシステムでは、顔写真が不要である16歳未満の方に係る申請について、システム上の「顔写真の添付欄」には顔写真不要者用データを添付する運用になっています。

しかし、令和8年6月14日以降は、1歳以上16歳未満の方についても顔写真データが必要となる予定です。そのため、システム更改後は、1歳以上の方が申請する際に顔写真データを添付して提出する形になると案内されています。

問題は、施行日前のオンライン申請です。

令和8年6月14日より前に申請する場合で、同日以降に在留カードが交付される1歳以上16歳未満の方については、システム上の「顔写真の添付欄」では顔写真を提出できません。

そのため、入管庁は、顔写真を撮影し、PDFに変換したうえで、ファイル名を「顔写真」として「資料添付欄」に添付する方法を案内しています。

これは実務上かなり重要です。オンライン申請に慣れている事務所ほど、通常の添付欄の感覚で処理してしまう可能性があります。「顔写真欄に入れる」のではなく、「資料添付欄にPDF化して添付する」という点は、事務所内で共有しておいた方がよいでしょう。

6月14日前にカードが交付される場合は、写真が表示されないこともある

もう一つ、誤解されやすい点があります。

上記の方法で顔写真データを提出した場合であっても、令和8年6月14日より前に在留カードが交付される場合、そのカードには顔写真が表示されません。

つまり、写真を提出したからといって、必ず顔写真付きの新様式カードになるわけではありません。カード交付日が施行日前であれば、従来の様式で交付されるため、顔写真が表示されないという整理です。

このあたりは、保護者から質問を受けやすい部分だと思います。

「写真を出したのにカードに写真が載っていないのはなぜですか」と聞かれる可能性があります。その場合は、顔写真表示の有無は、写真提出の有無だけでなく、新様式の施行日とカード交付日の関係で決まる、と説明する必要があります。

特別永住者証明書は6月10日から13日の申請にも注意

特別永住者証明書についても、別途注意が必要です。

令和8年6月10日から同月13日までに、特別永住者証明書の交付を伴う届出・申請をする方で、令和8年6月14日の時点で満1歳以上になる方については、顔写真を提出することになります。

また、それ以前に届出・申請をする場合でも、顔写真の提出をお願いされることがあるとされています。

在留カードの話と特別永住者証明書の話は、似ていますが、手続の窓口や対象者の背景が異なります。自治体窓口での案内を受けるケースもあるため、保護者側も「うちは特別永住者証明書だから関係ない」と決めつけない方が安全です。

行政書士実務で気をつけたいこと

今回の変更は、一見すると「子どもの写真が必要になる」という小さな変更に見えます。

しかし、実務上は意外と影響があります。

まず、申請前の案内文や必要書類リストの修正が必要です。これまで「16歳未満は顔写真不要」と書いていた資料がある場合、令和8年6月14日前後の申請では、そのまま使うと誤案内になる可能性があります。

次に、オンライン申請の添付方法です。施行日前の移行期間では、顔写真欄ではなく資料添付欄にPDF化して提出するという、やや例外的な対応になります。補助者やスタッフが複数いる事務所では、ここを共有しておかないと、添付漏れや添付場所の誤りが起きやすいです。

さらに、写真の品質にも注意が必要です。入管の顔写真は、一般的なスナップ写真でよいわけではありません。背景、サイズ、顔の向き、加工の有無など、一定の基準があります。最近はスマートフォンで簡単に写真を加工できるため、美肌補正や輪郭補正が入った写真をそのまま提出してしまうリスクもあります。

子どもの写真は撮影自体が難しいこともあります。特に1歳、2歳の子どもは、正面を向いて静止するだけでも大変です。だからこそ、申請直前ではなく、余裕をもって準備してもらうことが大切です。

保護者・学校・支援者への実務メッセージ

今回の変更で、保護者の方に伝えたいのは、子どもの在留カード手続でも顔写真が必要になる場面が増えるということです。

特に、家族で更新申請をする場合や、子どもの在留資格変更、永住許可申請、在留カードの交付を伴う手続では、1歳以上16歳未満の子どもについても写真を準備しておくと安心です。

学校や支援者の方にとっても、これは地味ですが重要な変更です。留学生本人だけでなく、家族滞在の子どもがいる世帯を支援している場合、必要書類の案内に反映しておく必要があります。

入管手続では、大きな制度改正だけでなく、こうした細かな様式変更が実務を左右します。小さな変更を見落とさないことが、結果的に申請者の不安を減らすことにつながります。

制度は、条文だけで動いているわけではありません。窓口、オンラインシステム、添付資料、交付時期。そうした細部の積み重ねで、申請実務は成り立っています。

今回の新様式への移行も、まさにその一つだと感じます。

  1. 記事末尾の整理

【結論】

令和8年6月14日以降、在留カード及び特別永住者証明書の新様式化により、1歳以上16歳未満の方にも顔写真が表示されるようになります。施行日前の申請であっても、同日以降にカード交付が見込まれる場合は、顔写真の任意提出や追完を求められることがあります。保護者、学校、支援者、行政書士事務所は、早めに必要書類案内を見直す必要があります。

【根拠】

出入国在留管理庁は、令和8年5月19日時点の案内として、令和8年6月14日の改正法施行に伴い、在留カード及び特別永住者証明書の様式が新しくなり、1歳以上16歳未満の方について新たに顔写真が表示されるとしています。

また、施行日前の一定期間に在留カード等の交付を伴う届出・申請をする場合、従来は顔写真不要とされていた1歳以上16歳未満の方について、顔写真の任意提出を求める場合があると案内されています。

【注意点・例外】

オンライン申請では、令和8年6月14日前の移行期間中、顔写真の添付欄ではなく、顔写真をPDF化し、ファイル名を「顔写真」として「資料添付欄」に添付する必要があります。

顔写真を提出しても、令和8年6月14日より前に在留カードが交付される場合は、顔写真が表示されません。

特別永住者証明書については、令和8年6月10日から13日までに交付を伴う届出・申請をする方で、令和8年6月14日時点で満1歳以上になる方は、顔写真提出の対象となります。

個別の申請状況、交付見込み日、オンライン申請か窓口申請かによって対応が変わるため、個別事情により判断が分かれる場合は、専門家や管轄入管への確認が必要です。

【出典】

一次情報
出入国在留管理庁
「【重要】新様式の在留カード等交付に係る1歳以上16歳未満の方の顔写真の提出について(令和8年5月19日時点)」
https://www.moj.go.jp/isa/11_00093.html

出入国管理及び難民認定法等の一部を改正する法律
令和6年法律第59号

 

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