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TOP > コラム > 【速報】特定技能の受入人数が40万人超へ|最新資料から見る外国人雇用の実務ポイント

【速報】特定技能の受入人数が40万人超へ|最新資料から見る外国人雇用の実務ポイント

2026.07.05
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特定技能の受入れは、もう「一部の制度」ではなくなっている

出入国在留管理庁の「外国人労働者に関する制度概要」令和8年7月1日更新版を見ると、特定技能制度が日本の現場にかなり深く入り込んできたことが分かります。

資料では、令和8年3月末時点の速報値として、特定技能1号の在留外国人数は404,527人、特定技能2号は12,420人とされています。

40万人という数字は、制度開始当初を知っている実務家から見ると、かなり大きな節目です。平成31年4月に始まった特定技能は、当初は「技能実習の次の受け皿」という見方をされることも多かったのですが、現在はそれだけでは説明しきれません。

介護、製造、建設、農業、飲食料品製造、外食など、地域産業そのものを支える制度になっています。

一方で、数字だけを見て「人手不足なら特定技能で採ればよい」と考えるのは危険です。特定技能は、単なる労働力確保の制度ではありません。

分野、業務区分、技能水準、日本語能力、受入れ機関の法令遵守、支援体制までがセットで見られる制度です。

どの分野で特定技能が多いのか

令和8年3月末時点の特定技能1号の分野別人数を見ると、飲食料品製造業が96,367人で最も多く、次いで介護74,745人、工業製品製造業59,038人、建設51,055人、外食業47,714人、農業39,950人となっています。

この並びを見ると、現場での肌感覚ともかなり一致します。食品製造、介護、建設、外食は、日本人採用だけで安定的に人員を確保することが難しい業種です。特に地方では、求人を出しても応募が少ない、採用しても定着しない、繁忙期に人員が足りないという相談が少なくありません。

ただし、特定技能で受け入れられる業務は、分野名だけで判断できません。たとえば同じ製造業でも、該当する業務区分に入るのか、現場で実際に従事する作業内容が制度上認められる範囲に収まるのかを確認する必要があります。

ここを曖昧にしたまま申請すると、審査で説明を求められたり、不許可リスクが高まったりします。

特定技能2号の増加は、企業にとって大きな意味を持つ

特定技能2号は、令和8年3月末時点で12,420人です。分野別では、飲食料品製造業3,402人、建設3,148人、農業1,798人、工業製品製造業1,529人、外食業1,495人などが目立ちます。

特定技能1号は、原則として通算5年までという期間制限があります。一方、特定技能2号は更新回数の上限がなく、要件を満たせば配偶者や子の帯同も可能です。

出入国在留管理庁も、特定技能2号には通算在留期間の上限がない一方、特定技能1号は原則5年以内であると説明しています。

企業にとって、これは「短期の人員補充」から「中長期の人材戦略」へ移る話です。

特定技能1号の外国人を受け入れて終わりではなく、その人が技能を高め、試験に合格し、2号へ進める環境を作れるか。これが今後の定着率に直結します。

実務上も、外国人本人から「5年後はどうなりますか」「家族を呼べますか」と聞かれることが増えています。そのときに会社側が制度を理解していないと、不安が大きくなり、転職や帰国につながることもあります。

令和9年からの育成就労を見据えた準備が必要

今回の資料で特に重要なのは、特定技能だけでなく、育成就労制度との接続が強く意識されている点です。

資料では、特定産業分野は19分野、育成就労産業分野は17分野とされ、自動車運送業と航空は特定産業分野のみと整理されています。

また、令和11年3月末までの受入れ見込数として、特定技能1号は805,700人、育成就労は426,200人、合計1,231,900人と示されています。

受入れ見込数は、単なる予測ではなく、上限として運用される性質を持つ点が重要です。

この数字から見えるのは、日本が外国人材を「臨時的な労働力」としてではなく、育成から就労、定着までを制度的に組み直そうとしている流れです。育成就労は令和9年4月から開始予定とされており、出入国在留管理庁の育成就労制度ページでも、運用要領や分野別の上乗せ基準告示の掲載が進んでいます。

企業が今から確認すべきこと

企業側がまず確認すべきなのは、「うちの業務が特定技能の対象になるか」だけではありません。受入れ機関として、労働関係法令、社会保険、税務、賃金支払い、支援体制、届出義務を継続的に守れるかが問われます。

特定技能では、受入れ後の管理が非常に重要です。

申請時に書類を整えて許可を取るだけなら、一時的には対応できるかもしれません。しかし、雇用契約の変更、退職、支援計画の変更、定期届出、相談対応、自治体との共生施策への協力など、受入れ後にも実務は続きます。

行政書士として現場を見ていると、最初の申請よりも、むしろ受入れ後の運用で差が出ます。給与明細の内容、控除の説明、住居費の妥当性、シフト管理、転職希望への対応。こうした小さなところで不信感が生まれると、制度上の問題に発展することがあります。

特定技能の人数が増えているということは、審査や監督の目もより細かくなるということです。外国人材を受け入れる企業には、採用力だけでなく、説明力と管理力が求められます。

特定技能は「採用」ではなく「受入れ体制」の制度

特定技能の最新人数を見ると、制度が着実に拡大していることは明らかです。
しかし、ここで大切なのは、人数の増加を単純に歓迎することではありません。

外国人本人にとっては、日本で安心して働き、生活できるか。企業にとっては、制度を正しく理解し、安定して雇用を継続できるか。地域にとっては、共生の仕組みをどう作るか。特定技能は、その全部がつながっている制度です。

人手不足の現場では、「すぐに人がほしい」という声が当然あります。

ただ、急いで採用するほど、制度確認は丁寧に行う必要があります。特定技能は入口の制度であると同時に、企業の労務管理や地域との関係性を映す鏡でもあります。

在留資格申請や外国人雇用の判断は、制度の条文だけでなく、実際の活動内容や雇用管理の状況によって結論が変わることがあります。判断に迷う場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

  1. 記事末尾の整理

【結論】
特定技能1号は40万人を超え、特定技能2号も1万人台に入りました。今後は、単なる採用手段ではなく、育成就労から特定技能、さらに2号への移行を見据えた中長期の外国人材戦略が必要です。

【根拠】
出入国在留管理庁資料では、令和8年3月末時点で特定技能1号404,527人、特定技能2号12,420人とされています。分野別では、飲食料品製造業、介護、工業製品製造業、建設、外食業、農業が大きな割合を占めています。

【注意点・例外】
特定技能は分野名だけで判断できません。業務区分、技能試験、日本語能力、受入れ機関の基準、支援体制、届出義務を個別に確認する必要があります。個別事情により判断が分かれるため、専門家への確認が必要です。

【出典】
出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」令和8年7月1日更新版
出入国在留管理庁「特定技能制度」ページ
出入国在留管理庁「通算在留期間」
出入国在留管理庁「育成就労制度」ページ

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