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TOP > コラム > 【続報】在留資格の更新費用はどう変わるのか 入管庁が示した新たな手数料目安を解説

【続報】在留資格の更新費用はどう変わるのか 入管庁が示した新たな手数料目安を解説

2026.04.19
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2026年4月17日、入管庁は国会審議の中で、在留期間1年なら3万円程度、3年なら6万円程度という新たな目安を示しました。すでに5年7万円程度、永住20万円程度という話も出ており、これまでの感覚でいると少し驚く水準です。

まだ確定額ではありません。ただ、方向性としてはかなり明確です。

今回は、この手数料引き上げが外国人本人、家族、そして雇用する企業にどんな影響を与えるのかを、行政書士実務の視点から整理してみます。

この記事のポイント

・在留手数料の新たな目安として「1年3万円」「3年6万円」が示された
・まだ確定ではないが、大幅引き上げの方向性はかなり濃厚
・外国人本人だけでなく、家族帯同や企業の採用実務にも影響が出る
・今年度中の制度変更を前提に、費用設計を見直した方がよさそう

 

在留手数料の新たな目安が示されました

在留資格の手数料がまた動きました。しかも今回は、かなり重いです。

2026年4月17日の衆院法務委員会で、出入国在留管理庁は、在留手続手数料の上限引き上げを含む入管難民法改正案に関連して、新たな「目安」を示しました。

報道ベースでは、在留期間1年で3万円程度、3年で6万円程度。

すでに3か月以下は1万円程度、5年は7万円程度、永住許可は20万円程度という目安も示されています。

現在の在留資格変更・更新手数料は6000円、永住許可は1万円ですから、数字だけ見てもかなりの変化です。

 

まだ確定額ではないという点は重要です

ここで大事なのは、まだ「確定額」ではないという点です。

今回国会で示されたのは、あくまで改正案成立後に政令で定める際の目安です。つまり、現時点で「もう更新は必ず6万円になる」と断定するのは早いです。
ただ、法案の方向性としては、在留資格変更・在留期間更新の手数料上限を現行1万円から10万円に、永住許可の上限を1万円から30万円に引き上げる構造になっており、大幅な引き上げを前提に制度設計が進んでいるのは間違いありません。

ここは実務でも誤解が出やすいところです。
報道だけが先に広がると、「もう決まったのですか」と聞かれることが増えます。けれど、現段階ではまだ“決まり切った話”ではない。その温度感は大事に見ておきたいところです。

誰に一番影響が大きいのか

実務で気になるのは、「誰に一番響くのか」です。

外国人本人への負担はかなり重くなります

まず、外国人本人にとっては当然負担増です。とくに留学生から就職、就職後の更新、家族滞在、配偶者、永住と、在留手続が人生の節目ごとに続く人ほど、積み上がる費用は無視できません。

1回ごとの申請だけを見ると「払えなくはない」と感じるかもしれませんが、家族単位になると話は変わります。夫婦と子どもで更新時期が重なれば、一度に動く金額はかなり大きくなるはずです。

これは現場感覚として、かなり重いです。

在留資格の手続は、生活の飾りではありません。そこにい続けるための土台です。
その土台に高い費用がのるとなると、更新時期を先送りしたり、会社との費用負担の話でもめたり、じわじわと別の問題も出てきます。

企業にとっても採用コストの問題になります

次に、企業です。外国人雇用をしている会社は、これを本人負担の問題だけで片づけない方がいいと思います。

実際には、採用時の条件設計、更新時の補助、家族帯同者への配慮、内定者フォローまで含めて、コストとして跳ね返ってくるからです。

とくに中小企業では、採用競争力に直結します。「手続費用は全部本人で」とする会社と、「更新費用の一部を会社が支援する」会社とでは、採用時の印象がかなり変わります。
制度の話のようでいて、実際には人材確保の話でもあるわけです。

推測ですが、今後は給与額だけではなく、在留手続にかかる費用を会社がどう扱うのかも、求人条件の一部として見られるようになっていくと思います。

在留期間ごとの金額差も見逃せません

もう一つ見逃せないのは、在留期間ごとに手数料差を設ける考え方です。

今回示された目安では、3か月以下1万円、1年3万円、3年6万円、5年7万円と、在留期間が長くなるほど高くなる一方、伸び方は単純比例ではありません。
つまり、制度としては「長い在留期間には一定の価値を置くが、単純に年数で割り切るわけでもない」という設計にも見えます。

このあたりは、審査コストや在留管理との関係でどう整理されるのか、もう少し丁寧な説明がほしいところです。
数字だけ先に出ると、受け止める側はどうしても身構えます。

入管庁はかなり大きな歳入増を見込んでいます

入管庁は、引き上げ後の2027年度における在留資格変更・更新の歳入を690億円から920億円程度と見込んでいるとも説明しています。

この数字を見ると、単なる小幅改定ではなく、制度全体としてかなり大きな財政インパクトを想定していることがわかります。
逆に言えば、申請する側からすると「これまでの延長線上の値上げ」では済まないということです。

静かに進んでいるようで、かなり大きな話です。こういう改正は、後からじわじわ効いてきます。

制度論として理解できる面と、現場で心配な面

私は、この議論には二つの視点が必要だと思っています。

行政コストを一定程度負担するという考え方

一つは、在留管理行政にコストがかかるのは事実だということです。

審査の厳格化、システム整備、本人確認、在留管理の強化を進める以上、ある程度の費用負担を求めるという発想自体は、制度論として理解できる面があります。

行政サービスである以上、無料や低額のままで本当にいいのか、という議論が出ること自体は不自然ではありません。

生活の土台にかかる費用だからこそ慎重さが必要です

ただ、もう一つは、その負担が現場にどう落ちるかです。

日本で生活し、働き、家族を持ち、地域で暮らしていく外国人にとって、在留資格の更新はぜいたく品ではありません。生活の土台です。
そこに高額の手数料が乗ると、更新の先送り、無理な借入れ、勤務先とのトラブル、家族の分断といった別の問題を生むおそれもあります。

制度を引き締めるときほど、弱い立場の人にしわ寄せが出ない設計が必要です。
ここは本当に、今後の政令と運用を丁寧に見ていく必要があります。

現時点での実務的な見方

現時点での実務的な結論はシンプルです。

まだ確定額ではありません。
ただ、値上げの方向はかなり濃厚です。
そして、外国人本人も企業も、もう「正式に決まってから考える」では少し遅いかもしれません。

更新時期が近い案件、永住申請を予定している案件、家族分を含めて費用設計が必要な案件は、今年度中の制度変更を前提に一度見直しておいた方が安全です。

まとめ

今回示された「1年3万円」「3年6万円」という目安は、まだ最終決定ではありません。けれど、方向性としてはかなり重いものです。
現場で相談を受ける立場としては、単なる値上げのニュースではなく、外国人本人の生活設計や企業の採用方針まで含めて影響が広がる改正だと感じます。

制度は紙の上で変わりますが、実際に揺れるのは人の生活です。
だからこそ、このテーマは数字だけで終わらせず、もう少し丁寧に見ていきたいところです。

この記事を読んだ方へ

在留資格の更新や変更を予定している方、外国人雇用を行っている企業の方は、今後の手数料改定を見据えて早めに準備しておくことをおすすめします。
とくに、更新時期が近い案件、永住申請、家族帯同を含む申請は、費用面も含めた見通しを持っておいた方が安心です。

Asocia行政書士法務事務所では、在留資格の変更・更新、永住許可、外国人雇用に関するご相談に対応しています。
制度改正の影響を踏まえて、自社やご本人のケースでどのような備えが必要か確認したい方は、お気軽にご相談ください。

【結論】
在留資格の変更・更新手数料について、2026年4月17日に新たに「1年3万円程度、3年6万円程度」という目安が示されました。まだ確定額ではありませんが、大幅引き上げの方向性は明確です。外国人本人だけでなく、雇用企業にも実務上の影響が大きいテーマです。

【根拠】
現行の変更・更新手数料は6000円、永住許可は1万円です。法案では上限額を変更・更新で10万円、永住で30万円へ引き上げる仕組みが示され、具体額は政令で定める建付けです。4月17日の国会審議では、1年3万円、3年6万円、既出の3か月以下1万円、5年7万円、永住20万円程度という目安が示されました。

【注意点・例外】
現時点では法案成立前であり、実際の手数料額は未確定です。減額・免除制度の具体的な対象や運用も、今後の政令次第です。専門的判断が分かれる部分は、正式な制度公表後に確認が必要です。

【出典】
共同通信系報道「在留手数料、目安新たに示す 入管庁、3年6万円など」
出入国在留管理庁説明資料「入管法上の手数料の額の上限額の引上げ」
参議院掲載の法案資料「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律案」
出入国在留管理庁「在留手続等に関する手数料の改定」

 

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