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TOP > コラム > 留学ビザ厳格化へ 日本語学校の面接確認とアルバイト管理はどう変わるのか

留学ビザ厳格化へ 日本語学校の面接確認とアルバイト管理はどう変わるのか

2026.05.01
コラム外国人支援留学ビザ資格外活動
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留学ビザをめぐる運用が、また一段、実務寄りに厳しくなってきました。
今回の見直しは、単なる書類追加の話ではありません。

日本語学校の入学審査のあり方、在籍中のアルバイト管理、そして留学生本人の在留リスクまで、かなり広い範囲に影響します。

特に目を引くのは、これまで一定の立証手段として扱われていた「150時間以上の日本語学習歴」だけでは足りなくなり、試験証明書または面接による確認が必須になる点です。

あわせて、日本語教育機関には、留学生の資格外活動について3か月に1度の確認、指導、記録保存まで求められることになりました。

現場で外国人の在留手続を見ている立場からすると、これはかなり重い変更です。学校だけでなく、留学生本人、さらにはアルバイト先の雇用主にも無関係ではありません。今回は、入管庁の通知をもとに、何がどう変わるのかを実務目線で整理します。

この記事のポイント

・日本語教育機関への入学審査では、150時間以上の日本語学習歴だけでは足りず、試験証明書または面接確認が必須になる
・学校側は各種確認書の提出と、面接内容の具体的な記録が求められる
・在籍留学生の資格外活動について、3か月に1度の確認、違反時の指導、記録保存が必要になる
・週28時間超えの勤務を強いられているなど、不法就労が疑われる場合には入管への報告も想定されている
・学校、留学生本人、雇用主のいずれも、これまでより実態に即した管理が必要になる

はじめに

今回の入管庁の通知は、かなり実務的です。派手な制度改正というより、現場の運用をじわっと締める内容ですが、日本語教育機関にとっては軽く見てはいけないものだと感じます。

ポイントは大きく二つあります。

一つは、日本語教育機関へ入学する段階での日本語能力確認の厳格化です。

もう一つは、在籍する留学生の資格外活動、つまりアルバイトの実態把握と指導の強化です。

入管庁は令和8年4月10日付でこうした運用強化を周知しており、背景には「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」があります。

日本語能力確認はどう変わるのか

まず、日本語能力確認の見直しです。

これまでは、A1相当以上の日本語能力の立証について、150時間以上の日本語学習歴でも可とされていました。ところが、今後はそれでは足りず、試験の証明書または面接による確認が必須になります。

しかも、学校側には、試験証明の有無にかかわらず、可能な限り面接を実施し、その場で日本語能力を確実に確認するよう求めています。

各種確認書も申請時に必須となり、「試験」か「面接」のどちらか一方は必ず記載しなければならない扱いです。

150時間学習歴だけでは足りなくなる

ここは実務上、とても大きいところです。

150時間学習歴というのは、正直なところ、書類上は整っていても実際の日本語運用能力とずれているケースがありました。

現場でも、入学後に授業についていけない、生活指導がうまく入らない、アルバイト先とのやり取りも危うい、という留学生は珍しくありません。

今回の見直しは、その入口を少しでも実態に近づけようという動きに見えます。

面接記録も「やった」で終わらない

ただ、学校側の負担は確実に増えます。面接をやればいい、では済みません。

どの基準で、どの問題を出し、何問中何問正答なら合格なのか。そこまで客観的に記録することが求められています。

通知でも、たとえばN5の問題集を使って何問中何問を日本語で回答したか、選考基準は何問正答か、といった具体的記載例が示されています。

つまり、面接をしたという事実だけでは弱く、どう確認したかまで残さなければならないわけです。

適用時期にも注意が必要

適用時期も注意が必要です。

在留資格認定証明書交付申請では、令和8年10月以降に入学予定の学生に係る申請から適用です。

在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請については、令和8年7月1日以降の申請から適用されます。日本語別科にも適用される点も見落とせません。

例外となるケース

一方で、例外もあります。別表掲載国・地域の出身者で、外国の高等教育機関を卒業し、その卒業証明書等を提出する場合は、この日本語能力に係る立証が不要とされています。

ここは個別の国・地域や提出資料との関係で確認が必要なので、学校側も一律処理ではなく、対象外に当たるかを丁寧に見る必要があります。

資格外活動の管理はどう変わるのか

もう一つの柱が、資格外活動の管理強化です。

今後、日本語教育機関は3か月に1度、任意の方法で在籍留学生について、資格外活動許可の有無、活動先の名称、活動内容、毎日の活動時間を確認することが求められます。

そして、違反が認められる場合は指導して直ちに改善させ、その後の改善確認まで必要です。さらに、確認結果や指導記録は保存しなければなりません。

学校に求められる対応はかなり具体的

ここはかなり踏み込んでいます。

これまで「学校はそこまで把握義務があるのか」と議論されがちでしたが、今回の通知は少なくとも日本語教育機関に対し、具体的手法として3か月ごとの確認を求めています。

しかも、留学生から「雇用主が週28時間を超える勤務を強いている」といった報告があった場合や、指導しても改善が見られない場合には、最寄りの入管へ報告することまで明記されています。

学校は、単に注意喚起するだけではなく、把握、指導、記録保存、必要に応じた通報まで視野に入れた運用を求められることになります。

留学生本人にも重い意味がある

この点は、留学生本人にも重い意味があります。

アルバイトの時間超過は、本人が「少しだけ」「雇用主に言われて断れなかった」で済む話ではありません。

学校に把握され、指導記録が残り、改善がなければ入管へつながる流れがより明確になったからです。今後は在留審査でも、就労実態の整合性がこれまで以上に見られていく可能性が高いと思います。

推測ですが、複数の勤務先を掛け持ちしているケースや、通帳・給与明細・勤務実績の辻褄が合わないケースは、より慎重に見られるでしょう。これは学校だけの問題ではなく、雇う側の企業や店舗にとっても他人事ではありません。

行政書士として感じること

私自身、こういう運用見直しを見るたびに思うのですが、結局いちばん大事なのは、制度を「形式」で通そうとしないことです。

学習歴の紙を積み上げるだけではだめになり、資格外活動許可を取っているだけでも足りない。実際に学べるのか、実際に週28時間を守れているのか。そこを見に行く方向へ、少しずつ、でも確実に進んでいます。

学校側は、確認書の様式整備、面接記録の作り込み、定期確認フロー、記録保存方法を早めに整えるべきです。

留学生本人は、アルバイト先が複数あるなら学校に正確に申告すること、勤務時間の自己管理を徹底すること。雇用主側は、留学生を人手不足の穴埋め要員として雑に扱わないこと。この三者がどこかで気を抜くと、あとで一番困るのは本人です。

見方によっては厳格化です。ただ、別の見方をすると、ようやく実態に制度が追いつこうとしている、ともいえます。

入口の日本語能力確認と、在学中の就労管理。この二つを曖昧にしたままでは、留学の名を借りた就労になりやすい。入管庁はそこを止めにきた。今回の通知は、そう読むのが自然ではないかと思います。

まとめ

今回の見直しは、在留資格「留学」の審査と在籍管理を、より実態重視に改めるものです。

日本語教育機関には、入学時の日本語能力確認の客観化と、在籍中の資格外活動の定期把握・指導・記録保存が求められます。

留学生本人と雇用主にとっても、アルバイト管理の甘さがそのまま在留リスクにつながりやすくなる改定です。

Asocia行政書士法務事務所からのご案内

留学生の在留資格申請や更新では、学校側の説明資料、本人の申告内容、資格外活動の実態がきれいにつながっているかがとても重要です。
制度が厳しくなる場面ほど、書類を増やすことより、説明の整合性を整えることのほうが大事だったりします。

Asocia行政書士法務事務所では、留学生の在留資格申請、日本語教育機関・専門学校側の実務相談、外国人雇用に関するご相談に対応しています。
新潟県でビザ申請に強い行政書士をお探しの方は、Asocia行政書士法務事務所までご相談ください。

【結論】
今回の見直しは、在留資格「留学」の審査と在籍管理を、より実態重視に改めるものです。
日本語教育機関には、入学時の日本語能力確認の客観化と、在籍中の資格外活動の定期把握・指導・記録保存が求められます。
留学生本人と雇用主にとっても、アルバイト管理の甘さがそのまま在留リスクにつながりやすくなる改定です。

【根拠】
令和8年4月10日付の通知では、日本語能力確認について、150時間以上の日本語学習歴による立証から、試験証明書または面接確認を必須とする扱いへ変更しています。
また、日本語教育機関に対し、3か月に1度の資格外活動状況の確認、違反時の指導と改善確認、記録保存、必要に応じた入管報告を求めています。

【注意点・例外】
前回の在留諸申請から在籍する教育機関に変更がない場合は、各種確認書の提出は不要です。
別表掲載国・地域の出身者で、外国の高等教育機関卒業証明書等を提出する場合は、日本語能力の立証が不要とされています。該当性の判断は個別確認が必要です。
どの程度の記録方法・確認方法で足りるかは、今後の運用や追加周知で具体化する部分もあり、細部は専門家に確認が必要です。

【出典】
出入国在留管理庁「在留資格『留学』に係る適正化について(概要資料)」
出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」

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